どうなってるのやら

あゆぽっぽ。あゆぽっぽ牛乳。

Lavie GX / budgetマザーの呪い編

 ..valuestarの名前もすてて全lavieになったnecの個人向けマシン。 大型デスクトップでもこの限りではなく、今回の新製品にもlavieGXなる愛称が与えられています。

 ところで本機(の上位モデル)では、cinebenchR23で全コア負荷を加えると12,495点だったというレポートがあります。 i7-12700のtccActivationTemp(tjmax)は0x64[100度]だと思うので、70度でキャップされるならスロットリング発動温度が30度も人為的にオフセットされていることになり、「高負荷時の排熱処理が不足」といった説明は正しくありません。 『そういったチューニング』的な可能性は一応あります。

 しかし筆者の経験する限り、プロセッサの持つtjmaxから30度もオフセットして性能をキャップするシステムというのは見たことがありません。 「tjmaxマイナス15度になるとファンが全開」的なチューンの個体なら使っていたこともありますが、30度のマージンを誇る状態で頭打ちさせているとは考えにくいのです。 

 そうなると、まず考えられるのはlongDurationPowerLimitが低めに設定されている可能性。 一応i7-12700では65Wに耐えるマシンの造りをしていればintel的には御の字、一方65Wを超えるどこかに設定されている個体も許容されるようです。 lavieGXの設定値は自作用の部品に比べれば低そうにも思えますが、これが原因でcinebenchの値が沈むのでしょうか。 もっと深刻な理由が眠っているのでしょうか。

 → https://www.techspot.com/review/2426-intel-b660-motherboards/

 ▲手がかりは安価なマザーボードの比較記事にありました。 各社より出ているb660板には、12700を載せた際の電力制限がデフォルト65wに設定されるモデルが一部存在します。 ここではcb23の数値も載っているのですが、asrockのベーシックマザーが(65wで)12,924点を出しているのに比べ、一方msiの個体は15,379点をマークしています。 つまり65wの枠を使いきれば当該ベンチで15k程度が出せるという話になり、前述のasrock板はローコストVRMを保護するため自主的に性能をキャップしている(せざるを得ない)状況を当該サイトでは暗に示しています.. lavieGXも同様なのではないでしょうか。

突然ですがまとめます:

 [1] 活動限界温度が100度の石を採用し、70度で性能にフタをしているとは考えにくい

 [2] i7-12700/電力上限65wにて、想定されるcb23のスコアは15,000点前後

 [3] lavieGXは低価格マザー同様、vrm周りのスペックに難があり、65w設定時でさえcpu性能を引き出しきれない (※推定)

 ▲推定は推定にすぎません。 一方こんな推定が当たっているとすれば、当該マシンの想定寿命まわりへの悪影響は十分に予想できるため、長く使う視点で見るなら多少の疑問符がついて回るのではと考えます。 なにより下位モデル(12400F)でも同様の限界に届いてしまう可能性が高い点は深刻でしょう。

 impress自体は日本の大手なので提灯サイトかもしれませんが、非提灯視点で当該レビューを見た人がどのような印象を持つのか筆者的には興味あります..