どうなってるのやら

あゆぽっぽ。あゆぽっぽ牛乳。

The Voynich Manuscript

 読めない古文書の代名詞。 だいぶ前、Yale大学刊の本を買った。 図鑑みたいな大きさで、全ページの鮮明な写真と研究の進みぐあいを記した解説が載ってた。 読めそうでちっとも読めないコレは動物の皮を使った紙?に書かれているそうだけど、2016年11月刊となっている当該書籍によれば『使われている皮紙の原料はであることがわかった』『ページ数を考えると資金力がなきゃ作れない』とかなんとか。 この本にはVoynichManuscriptの絵が現在の形になった順序[モノクロ輪郭と彩色が同時じゃない]や、後付け製本/後付けページ番号の話が載っていてものすごく興味深い..

 ..なお国内のてきとうサイトが羊皮紙と言いきる理由は、VoynichManuscript関係の研究論文を和訳した人がそのように表現していたからだと思う。 cambridgeDictによれば「parchment→なにかを書き記す目的で、動物の皮を乾かして作られた薄いナニカ」、oxfordDictによると「堅さと薄さを兼ね備え、耐久性に優れた書物用の素材。羊を使ったものが代表的」風味な説明があるため'羊皮紙'と訳されていても無理は言えない。 無理は言えないけど、じわじわ進む(迷走する?)研究の成果が日本語にならないかぎり「そんな情報はない」といわんばかりの日本人。 時計の針を無視したかのような、化石系まとめエントリが今日もどこかで広まるのでしょうね。

 読めない本の予備知識でさえ(コンピュータゲームに負けないくらい)日本語ネイティブは囲いの中にいる。 まちがいなく。 牛だと言っても羊皮紙だと言いかえすLINE友にあきれかえったあの頃。