どうなってるのやら

あゆぽっぽ。あゆぽっぽ牛乳。

(※題名未設定)

 psuのことなど忘れてしまう前に、電源容量2.0倍教が超まゆつばな理由を書いておきます:

 

(1) 「???w電源」の「???w」は、DC outputである

 psuは交流から電気を採り、直流にしてpc内部へ分配します。
 カタログ値に「550w」と書かれていれば、それは「分配できる電力が550w」といった意味であり、コンセントから採る電気の量ではありません
 開封直後の電源が正常に動くかぎり、550w分のパーツには耐えられると考えるほうが自然です。 そうじゃないと550wとは書けないと思います。

 

(2) 「???w」電源は、???w以上の出力に(ある程度)耐える

 psuの出力限界は、カタログに書かれている出力量まんまではありません。 2~3割の余裕幅を超えると安全機構が働く設定になっています

 tpu/tom'sの実測データを見るかぎり、マージン2割を切るものは少なく、マージンが1割もない品は相当めずらしい部類です。 筆者も使っているC社hx1000[2017]は、tom'sの測定だとマージン18.6%(1186wで過負荷判定)だそうですが、レビュアー担当さんは「多少コンサバな値」とコメントしています

 ユーザーの感覚として、電源のカタログ値を超える負荷で組む選択肢は考慮されません。 しかしpsu側の事情としては「550w電源」なら660w程度、「750w電源」なら900w程度まで異常検知の対象にならないのも確かです。

 

(3) パーツ側の要求電力と/選ぶ電源と/過負荷判定ライン

 上の話をふまえて、雑な例を出します:

 積むパーツの電力要求が500wだとします。
 → 1.3倍のpsuを選ぶなら650w電源です。 このとき過負荷判定ラインは780w(以上)になります。
 → 1.5倍なら750w電源です。 過負荷判定は900w(以上)です。
 → 1.8倍なら900w電源です。 過負荷トリガーは1080w超です。

 ▲この状況で、なぜ2.0倍がセオリーだの定番になるのか。 日本人は『日本語にあらぬものは情報にあらず』と信じているため、影響力の高い雑な国内サイトが2.0倍を主張するだけで当然のように納得してしまうわけです。 そして『効率の関係上カタログ値どおりの出力が出ない』と言いきるトンデモサイトがseoトップに登りつめていることもあり、なおさら電源容量の上積みを善とする新興宗教が暗黙のうちに確立される結果になります。

 ..
 ......
 ............

 効率の関係で「カタログ上のワット数出ない」ことはありません。 経年劣化と瞬間最大出力を見すえるだけなら1.5倍で十分です。 電源装置が最高効率を誇るのは出力上限の40%なので、2.0倍より2.5倍が'ベター'ですが現実的じゃありません。 近日中に100w単位の部品増設を予定していないかぎり、1.8倍を目安にする必要なんてありません。 パーツの増設が数年後なら、そんなころにはpsu自体くたびれており電源ぐるみの買いかえ機運じゃないでしょうか。