どうなってるのやら

あゆぽっぽ。あゆぽっぽ牛乳。

Crysis1 Remastered

 めぐりめぐってNSW版のみ先に出てしまったremastered。 空気感や色彩感は旧PC版に近く、シャープ感ばかり至上とするような視点で見なければものすごく興味深い存在です。 リアルタイムでレンダリング解像度を切りかえてみたり、樹木の枝折れを少ないCPUパワーで表現するため計算時間単位を荒くしてみたり。 「どんな環境であってもマシンリソースをむだにしていない」印象のCrytekですが、ひとまずSwitch版では面目を保っているようです。

 ..あゆぽっぽの手元には某980Tiがあります。 これに比べるとNSWの演算ユニット数は14分の1、クロックは半分未満と聞いています。 面倒なので「ちょうど半分」と仮定すれば32bitFP演算器のパワー的に28分の1。 そのような規模で平均25fps出ているとすれば、980Ti相当の計算能力があれば700fps相当(?)。 きたるべきPC版にSwitch相当のグラフィックスモードがあるとは思いにくいですが、仮に同じ動きをさせて700フレーム出るのでしょうか。 PC版ならではの伸びきった映像表現(とascensionの存在)に疑問符がつく一方、ひとまずロースペック機にC1を持ってきた開発担当様のことは評価してよいと思います。

 ..一方Crytekのいう「NSW版とX1/PS4/PCは別系統のチーム?で作っている」的な主張がどこまで本当かわかりません。 現代のゲームエンジンは複数環境へのビルドが出せることをセールスポイントの一つとしており、cryengineだって例外とは全く思えません。 その点を考えればSwitch版と'それ以外'の間には一定の接点があり、ハイスペックゲームハード(+PC)向けバージョンについては休日返上?でオーバーホールしているのではないでしょうか。 なにしろネットに出回っている映像は全て(X1/PC込)、人質を助けるPsychoを構成するポリゴンが少なくCE3版の面影がそのまま出てしまっている始末。 そんな状態ではpolishを通りこして、overhaulな作業?に追われるしかないというのが筆者の直観です。

 Crytekというのはなんというか、組織として必要な要素には苦労しているイメージがあります。 一部の?技術担当は優秀だけどマネジメント面でのほころびが絶えないというか.. 社員とも他社ともうまくいってないというか、お金を稼ぐのも手際よくないというか。。 近年同社が一番金銭的にうるおったのは、某民事裁判の和解金が決まった瞬間じゃないかとさえ自分は疑っています。 今回saberInterative?との協業だそうですが、Crytek側の目指すC1Rの姿がsaberへ伝わりきらず、結果ハイスペック志向な環境向けportもCE3版をベースとしてしまったのではないでしょうか..