どうなってるのやら

あゆぽっぽ。あゆぽっぽ牛乳。

DXMDとDQXIとSQEXと

 DXMD(Deus Ex Mankind Divided)のPC版は、「特定プラットフォーム(steam)での購入」かつ「特定リージョン(JP)からの購入」なら日本語パックを入手可能な設定となっています。 原語が英語だと思うのでoptionalな印象ですが、redditでは「英語版声優さんより、日本語版の演技が好きだからピンポイントでほしい」ユーザーさんが入手難易度に苦しむようなスレッドを見たこともあります(※steamの日本語リソースに音声はないそうですが)。 日本の大手ベンダは日本語リソースの需要範囲を決めてかかり、それを疑いもしないことから小さな禍根?を生むわけです。

 ..一方同一親会社[SQEX]から出ているsteam版DragonQuestXIは、英語圏から購入すると「日本語の吹き替えは付くが字幕はない」とかいう仕様です。 こちらは演技や空気感の問題じゃなく、もっともっと深刻だと筆者は考えます。 なにしろ本作の設定・シナリオ・脚本は日本語で作られている可能性が高く、従って翻訳が怪しいと疑った際に基準とするべき日本語のリソースがないのは致命的です。 英語ベースの作品を遊ぶのに、英語リソースがなければ和訳の精度を測りづらい症候群と同じですね。

 日本ファルコムの作品にも海外展開時に同じような問題が取り沙汰されたものの、同社のgogリリース作品では日本語の字幕が入っています。 またKT社のatelierAyesha/EschatoLogy(@steam)は日米中すべてのリソースが等しく入っています。 ネイティブではないプレーヤー的に日本語音声は雰囲気レベルの演出でしかありませんが、日本語での字幕/固有名詞/世界設定は「当該作品を理解するための絶対的最終手段」なので安易に引き抜くべきじゃありません。 DQ11が悪い例なのは確かでしょう。

 まとめます。

  • 日本語由来の作品 → 日本語の音声は空気感の演出に寄与、日本語の字幕等は翻訳のクォリティ検証やゲームの理解に必須
  • 英語由来の作品  → 英語の音声は空気感の演出に寄与、 英語の字幕等は翻訳のクォリティ検証やゲームの理解に必須

 ▲DXMDは英語由来なので、購入条件により日本語が入っていない場合も致命的とは言えませんが本稿冒頭のようなユーザー様はもやもやします。 一方DQ11は日本語由来なので、購入条件にかかわらず文字ベースでの日本語リソースがなければ翻訳の評価さえできません。 日本語のデータに変な制限をつけるくらいなら、むしろ適切な価格で売れば必要な人だけ買っていくのではと思うのですが。