どうなってるのやら

あゆぽっぽ。あゆぽっぽ牛乳。

GeforceRTX30x0

 founders以外の高値症候群は治まりきらず、モデルによって値上げ幅が違う状態も治らず、ひたすら3070tiや3080tiに誘導されているかのような印象が強い今日このごろ。 なにはともあれ、今年以降不自然にvga単価が高い理由はいくつも存在します:

(a) トランプ関税
 これは2021年初頭にasustekが公式値上げを表明した際、クローズドなフォーラムにて同社の語った内容に含まれています。 年が明けるまで発動猶予期間があったため、結果としてお正月以降に発効したものらしいです。 その後税率がころころ変わったという話は一切聞かないため、当該関税の影響は『年明け以降、一定?の存在感で継続中。強くも弱くもなっていない』だと仮定するのがよさそうです。 この文脈だけでは、vgaベンダ側の公式売価が複数回値上がっていることを説明しきれないことになりますね。

(b) '半導体不足'
 これをどう考えるのかは少しトリッキーな気がします。 面積の大きいga10xチップそのものが作れない採れないのか、作ってはいるけど需要が巨大すぎるだけなのか、状況証拠のカケラっぽいものは拾えますが全容はつかみにくいです。 しかし年明け以降のvgaベンダ提示価格が数度にわたって段階的に上がっていることから、製造/輸送/販売いずれか(全部?)を苦しめる要素が複数発生しているorエスカレートしているのだろうとは思います。
 redditでは実際に届いたfounders版の出荷時期と、チップや冷却装置の製造月にへだたりが見られることを挙げ「nvdia側が提供する主要部品に関しては作りだめできているのでは?」といった指摘を目にしました。 steamSurveyで示されるrtx30x0の普及割合が順調に上昇している点をポイントした上、「pcゲーマー市場の拡大や金銭計算需要を考えればビデオボードとしての生産量が少ないとは思えない」と指摘したユーザーさんもいらっしゃいました。 しろうと筆者的にはどうしてもシュリンクの進んだga10xの供給ばかり気にしてしまいますが、英語圏では電源回路まわりの部品やg6xのチップが足りないだの多方面で不穏な噂を耳にしてきたので.. グラフィックデバイスを構成する半導体部品があれこれ不足して高騰している』といった説明が正しいのではないでしょうか。

(c) 輸送コスト増大
 これも年明けのasustek公式声明に、「logistical activities」(※物流方面の動き)として値上げ促進要素の一つ扱いされていたものです。 asusが言う以上影響はあるのでしょう、筆者が見かけた日本語のサイトでは数倍だか3倍?と見積もった数字も上がっていました。
 項目(b)で紹介した「founders版搭載チップの製造時期が古かった」報告も、何らかの影響で輸送に時間を要していることの裏返しかもしれません(そうじゃないかもしれません)

(d) ビデオボード供給元による正式価格の値上げ
 項目(a)(b)(c)その他により、'21以降vgaベンダ各社の正式小売価格は数度値上がっています。 値上げをアナウンスするベンダもしないベンダも公式サイトでの販売を取りやめたベンダもありますが、少なくとも'転売業者が間に入っていない正規の値付け'が高くなっていることは押さえておく必要があるでしょう。 日本へ入ってくる代理店価格の上がり幅が、vgaベンダ公式価格の上がり幅と大差ないなら「代理店は便乗値上げをしていない」的な文脈になるのではないでしょうか。
 ..やむを得ない理由で高くなるのは仕方ないだろうと思います。 一方で70ti/80tiに比べ3070/3080の値上げ幅が狙ったように下がらない点にはベンダの意思が影響しているように見えてしまいます。