どうなってるのやら

あゆぽっぽ。あゆぽっぽ牛乳。

GeforceRTX30x0

 今月か来月には出回る?ことになっている別リビジョン製品は、nvidia直々に正式なidentifierをくっつけて表記する路線へ落ち着いたみたいです。 区別の指標が出てくること自体は200%歓迎されるべきところですが、LHRが出回ることで北米市場向けのvgaベンダ直販価格は下がってくれるのでしょうか。 材料費だの輸送費だのtariffだのなんだの、品薄以外のファクターが(founders以外の)公式価格には乗っているはずで、これらの上積みが解消されないならmsrp$400の品[※3060ti]は実質$520あたりへ収まっても変じゃありません。 もちろん現行の末端相場は$520じゃすまないらしく、そのあたりのギャップが解消されるだけでもゲームアクセラレータとしては買いやすくはなるでしょう。

 ..それにしても、nvとしては自社が進めてきた「自称gpuだけど何でもできる製品の展開」に水を差すタグラインを持ってこなければならない局面にあります。 チップの設計としてGeforce is Made for Gaming」などという単純な造りじゃないのは明らかな一方、コンシューマ製品がコンシューマ市場へ行き渡らないならgeforceブランドそのものがvaporware化しかねないリスクもあります。 筆者としてはwindowsWorkstation/Serverみたく『同じだけど全く違うものだと言いはってプロモーションする』態度をnvidia(あまり)採らなかった点を評価してきたつもりなのですが、「geforce is made for gaming / cmp is made to mine」といった表現からは『同じものを違うものとして売り分けるしかない』的な背水状態を強く感じるとしか言いようがありません。

 もちろん、geforceLHRそのものはお金の計算ができないわけじゃなく'遅くなる'だけであり、浮動小数点並列演算器として叩けるフィーチャーは失われていないことから、開発・検証・学習用のハードウェアとして安価に取りよせができる利点は生きているでしょう。 これらを手にするコンシューマが、nvidiaの考える汎用性みたいな話を忘れてしまい「ゲーム以外に使えるような目的を作るな!」などと言いはなつ極東の島国症候群が消えることを願ってやみません。 'ゲーム以外に使えるような目的'は、同社(を含めた業界)が十数年にわたって育て続けてきた構成要素であり、それを'作るな'などとは奢り高ぶり言語道断です。